ささやき橋

※最下部に、初演時の解説を貼っています※

 

 

月の きれいな 

 

夜に なると 

 

ささやく ように 

 

聴こえくる

 

 

あれは 王老杉の 

 

すすり 泣き 

 

 

愛した ひとが 

 

呼んでいる 

 

 

この身を かけて 

 

癒したい 

 

苦汁 苦日の 

 

苦しさを

 

 

あなたの もとへ 

 

嫁ぐ ため 

 

織りあげました 

 

花嫁衣裳

 

 

 

あなたが なにを 

 

したのでしょう 

 

 

杉の精なら 守り神

 

 

 

切り刻まれた 

 

愛しい ひと 

 

お城へ つづく 

 

橋 になる 

 

 

 

寄り添う ように 

 

手を 添えて

 

共に 歩いた 涙道…

 

 

 

だけど 今宵は 

 

しあわせよ

 

あなたの もとへ 

 

嫁ぐ から