フォルトゥナ Fortuna

*この詩の下にご紹介していた「或る女の回想」の物語

 は、梅吉サイトの「絽摩の窓」の頁に移動しました。

 

なにげない日の朝 

 

耳にした 噂に

 

 

河向こうから 

 

訪ねて きたわ 

 

はじめての この街

 

 

 

いつの日も 貴方が 

 

くゆらせていた という

 

 

煙草の けむり 

 

懐かしい のは 

 

恋しい せいかしら

 

 

日暮れてゆく 街を 

 

ここで 眺めたのね

 

 

いだいた 夢は 

 

沙漠も 超えて 

 

銀河へと 羽ばたく

 

 

あなたの 行方を 

 

いまは 

 

知りたいわけじゃない

 

 

どこかに 

 

いてくれたら 

 

それでいい

 

 

あなたは 

 

ここで ひとり 

 

だけど 

 

満ち足りていたと 

 

 

感じとれたわ 

 

時を 超えても 

 

ここで 暮らした日々

 

 

  

見知らぬ はての 

  

あてどない 旅路は

 

終わりも ない 

 

気がしていた

 

 

  

見知らぬ はての

 

あてどない 旅路は

 

終わりも ない…

 

 

気が していた