ときを超えて

 

いつのまにやら 

 

あの日 憧れた 

 

あの人の 

 

 

年を 超えて 

 

生きてる

 

 

ときは 巡って 

 

すべてを 変えた 

 

この街 さえ

 

 

風の匂いは どこへ 

 

土の薫りは どこへ

 

ありのままに 年老い 

 

枯れてゆく日は 

 

どこへ どこへ

 

 

心寄せては 傷つき 

 

泣き笑う日は どこへ

 

無垢な 怒りは 

 

どこへ 

 

投げた 波紋は 

 

どこへ どこへ

 

 

いつのまにやら 人は

 

飼い慣らされ 続けた 

 

檻のなかを ユメみる

 

 

過ぎた昔を 恋しがってる 

 

いまを 忘れて

 

 

 

心惑う 夜には 

 

己が宇宙に 訊けばいい

 

外に たずね 歩けど

 

そこに 応えるものなど 

 

なにもない 

 

 

太古から 刻まれた 

 

記憶 棄て去れる とき

 

 

新しい 夜明けが 

 

待つだろう

 

鳴り止まぬ 

 

あの声が 響くだろう

 

 

いつの日か 

 

ときを 超えて