ぬぐえず 残った
ひと葉の 病葉
散らそう 空へと
すべてを 知るように
緑は そよいで
萌え立つ 五月へ
空高く 昇りゆけ
静かに 見送ろう
とどまる こともなく
うつりゆく
絶え間ない うつつせなら
いつしか 降り立つ
季節よ 迎えよう
木の葉が
風に 乗せ
連れて 来た
未知なる
この 薫りを
葉音に
仰ぎ 見れば
匂い立つ 緑が
さざめく
風に 揺れ
萌え立つ
草よ 木よ