黒い日傘のナターシャ Natashya

 

夏の 陽射しは 

 

ギラギラ… 

 

容赦なく 照らす   

 

 

日焼け止め さえも 

 

貫通ね  

 

やけくそに 焼けるわ 

 

 

粋な日傘 見かけたの 

 

街の片隅で

 

黒い レースと 

 

華奢な 持ち手の        

 

その名は 

 

ナターシャ

 

 

 

そうね 

 

フラガール だとか 

 

シャルウィーダンサー に

 

お似合いのような 佇まい 

 

もしくは バイラ☆オーラ

 

    

三千円ポッキリ! には 

 

見えないですわよ アナタ

 

 

でもちょっと 地味かな… 

 

迷いながらも 

 

やはり これは 

 

珠玉の出逢い…

 

 

なぜに 微笑むのか…

 

涼しげな 瞳で…

 

 

少し 本音を 言うなら

 

小悪魔的 個性が 欲しい 

 

 

エレガント すぎて 

 

ガラじゃないかも…

 

なんて 言いながら 

 

 

結局 買いましたとさ 

 

 

 

それなのに 何度も 

 

置き去りに しちゃったの

 

 

迷い子 のように

 

それでも 待っていた 

 

ナタアシャ

 

 

あたしが 思い出すまで…

 

 

あの夏 には 

 

西武線の 車両…

 

そして 

 

お蕎麦屋やさんにまで!?

 

 

なぜ 忘れるの?? 

 

シンジラレナーイ 

 

ひどいわ!

 

この あ・た・し

 

 

持ち慣れて なかったの 

 

小洒落た アナタだから 

 

 

あれから 幾年 

 

うだるような夏を 共に 

 

超えてきたの でしたね…

 

 

思えば 短い 夏の

 

お出かけ 日和の

 

おつきあいだけど 

 

よろしくね…  

 

どうぞ これからも…  

 

 

黒い日傘 

 

ナターシャ