風見鶏 weathercock

 

蝶よ 花よと 

浮かれて 愉しめや

 

浮き沈む世は 

うたかたの まぼろし

 

 

月宴 すぎれば 

ゆめの ひとあわ

 

百年 たてば 

すべては 様変わり

 

 

もとより この世は 

旅路の ひとコマ

 

 

とどまる水は 腐る 

と いいながら

 

住み慣れれば 都で 

はなれがたく

 

 

宝物は いつも

胸ポケットに

 

持ち歩いていても 

失くしたりする

 

 

もとより この世の 

すべては 借り物

 

 

西か とおもえば 

東へ 南へ

 

風吹くままに 

まわるよ 風見鶏

 

 

気まぐれ気分の 

明日の 風向きを

 

読むより 

流れ 流されて ゆくのさ

 

 

もとより この世は 

旅路の ひとコマ